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新しいスピリチュアルな考え方の提案・LORAN

新しいスピリチュアルな考え方の提案・LORAN

神様のつぶやき

真実を知れば・・・     2006/11/24(Fri) No.161


お元気ですか?

楽しいですか?


平和ですか?

健康ですか?


みんな仲良く生きていますか?

そう、それは良かった。



もしあなた方の中に、悲しむ人がいたら、

苦しむ人がいたら、話を聞いてあげてください。


どうしてそんなに悲しいのかを、苦しむのかを。


こんなに空は広く、こんなに海は青いのにと。

こんなに太陽が輝き、風はさわやかなのにと。


花は咲き、実がたわわに実り、清水はこんこんと湧いているのにと。

水車が回り、米や小麦を粉にひいて、麺やパンになるのにと。

冬には暖炉の火が燃え、あなたを暖めてくれるのにと。


あなたからは何一つ奪わないのに、すべてが与えられているのにと。

それでもあなたが悲しんだり、苦しむ理由があるのかを。



(いつの間にか年をとり、自分の体が思うようになりません。

 あの艶やかな黒髪も、枯れたススキのように無残です。


 私が街を歩けば振り返り、声をかけてきた若者たちとも無縁です。

 夫は亡くなり、子どもたちは町へ引っ越して帰ってきません。

 私は自由にならない体と悲しい思いを道連れにして、

 これからも苦しみながら生きていかなければなりません。

 この世を去るときが来ても、信心深くなく、お祈りも、

 寄付もしてこなかった私に、お迎えが来てくれるのかも分かりません。)



そうなのですか。

あなたはそれで悲しみ、苦しんでいたのですか。


もういまからは悲しむことも、苦しむこともありません。

あなたは真実を知るからです。



(私には真実を知る教育も知識もありません。

 そんな難しいことを知ることは年寄りには無理なのです。)



いいえ、そんなことはありません。

あなたが心配するには及びません。


ほら、あそこにいる鳥にも、咲いている花にも、流れる水にも、

あなたの頬を撫でていく風にも、空を行く雲にも、

あなたが踏みつけている土くれにも、すべてが理解できるのが真実です。



(まあ、生きているものも、いないものも、すべてが理解できる

 真実などというものがあるのでしょうか?)



あるのです。

あなたにも理解できるのですから安心しなさい。


それは、「あなたが存在している。」ことです。

これが唯一の真実なのです。



(私が存在していることが真実なのですか?

 こんな価値がない私でも真実なのですか?)


そうです。

あなたが存在していることが真実です。


(あのー、ただ存在しているだけでいいのですか?

 たとえば誰かのお役にたっていなければならないとか・・・)



心配しなくていいのです。

あなたは存在しているだけで真実なのです。



(本当にそうですか?

 存在しているだけで真実と信じてもいいのですか?)



真実はたった一つしかありません。

あなたが真実です。それだけです。



(こんなに年をとって、役立たずになってもそうですか?)



そうです。

あなたがどうなろうとも、起きていても、眠っていても、

あなたが存在しているだけで真実なのです。



(ありがとうございます。

 こんなに嬉しい言葉を聞いたことはありません。


 どうぞ教えてください。

 どうして私が存在しているだけで真実なのかを。)



それは宇宙が大きな存在だからです。

宇宙という巨大なジグソーパズルを想像してください。


そのパズルのたった一つのピースが、あなたなのです。

ですから、もしあなたがいなくなったら、このパズルは完成しません。


あなたがそこにいることで、このパズルは完全になっています。

あなたは一つのピースに過ぎませんが、あなたは完成したパズルです。


完成したパズルであるあなたは、巨大な存在でもあります。

別の呼び方をすれば、「宇宙の想像神」なのです。



(まあ、なんてもったいないお言葉でしょう。

 こんな年寄りで役立たずが、神様だなんて。


 でも長生きをして本当に良かったと思っています。

 こんなにすばらしいお言葉を聞けたのですから。


 もうなにも思い残すことはなくなりました。

 とても安心しました。


 なにを持たなくても、なにを達成しなくても、いいのですね。)



そうです。

あなたはどのように生きてもいいのです。

あなたが成長しても、しなくても。

あなたが成功しても、しなくても。

あなたが宇宙というパズルのピースであることは真実です。



(私は目が覚めました。

 自分が真実だと知りました。

 ですから、これからは真実に生きます。


 もう無理や自分を騙すことはしません。

 もちろん他人にもしませんよ。


 それから生きているものも、生きていないものも、真実ですから、

 大切に扱います。


 真実を食べたり、利用するのですから、感謝していただきます。)


そうなのです。

あなたが感謝すれば、相手はあなたに生命を与えるでしょう。

それが食べるということです。


そしてあなたの寿命が終わったとき、あなたに迎えが来ます。


あなたは導かれて光の国へ行くでしょう。

そこで光の体になります。


大きな平和と穏やかなエネルギーに満たされるでしょう。

そこにずっといることもできますし、また再びここへ戻ることも可能です。

あなたが戻ることを希望すれば、また新しい肉体を持って来るでしょう。



(そうだったのですか?

 永遠に地獄や煉獄で苦しむことは無いのですね。)



そうです。

それは誰かが作った昔話に過ぎません。

誰も死んだ後、苦しむことはありません。



(そうでした。

 私が宇宙の一部であり、宇宙神でした。

 これが真実だったのですね。)





一   あなたは光 


あなたは野を吹く風です。

あなたは地上を照らす光です。

あなたはすべてを潤す水です。


あなたが微笑むとき、地上にともにあるすべてが微笑むでしょう。

あなたの慈愛のまなざしは、地上にともにあるすべてに注がれるでしょう。

そのすべてが祝福であり、歓びなのです。


あなたが気づかなくても、あなたは大いなる光です。

あなたが光を運び、あなたが光を満たすのです。


この世界が光で満ち溢れるまで。

人々が光で満たされるまで。

あなたは光であり続けるでしょう。


その気高い魂であるがゆえに。

その役割を進んで選んだがゆえに。

その光がすべての祝福であるがゆえに。


あなたはいつも光として輝いています。

そしてあなたはいまここにいます。








二   神の栄光
      

   果てしない宇宙の

   限りない星のきらめきのかなた

   青く輝く水の星、地球

   ガイアの愛と歓びの星、地球

   豊かな森と原野がひろがる


   花は咲き、胡蝶は舞い

   鳥は歌い、獣は遊ぶ

   そのすべてに祝福があふれる


   木の葉に、葉の上の露に

   大いなる祝福があふれる


   そこに遊び、歓声をあげて

   走り回る子供たちの目に

   大いなる祝福があふれる


   アジアの貧しい裏通りの

   壊れかけた小屋に

   見捨てられた孤独な老人の

   その絶望の瞳の奥に

   大いなる祝福が見える


   あなたが祝福なのだ

   あなたが祝福そのものだから

   あなたは決して見捨てられない

   あなたがあなたを見捨てない限り


   瞳を上げなさい

   空を見上げなさい

   そこに見えるものは

   すべてがあなたのものだから


   あなたがその瞳を

   あなたの歓びの涙で濡らすまで

   わたしはあなたと共にここにいよう


   あなたは私であり

   私はあなただから

   いつまでもあなたと共にいよう


   この美しいガイアの星は

   あなたと共に楽しむために

   わたしが用意したのだから


   さあ 立ち上がりなさい

   さあ ドアを開けて外へ出なさい

   あなたのためにわたしが用意したすべてが

   あなたを迎えてくれるだろう

   それがすべて神の栄光だから








三   神様からのメッセージ


花が咲くのは、花が咲きたいからです。

太陽が光っているのは、太陽は光りたいからです。

風が吹いているのは、風は旅をしているからです。

水が流れるのは、水は海と一つになりたいからです。

大地があるのは、海底は大地になろうと決めたからです。

火が燃えるのは、燃えることで創造することを決めたからです。


人は花が自分のために咲くと思っています。

太陽が自分のために光っていると思っています。


ですから、そうならないと不満になり祈ります。

「どうぞ、自分の望むようになりますように。」と祈ります。


それはあなたの誤解かも知れません。

花はあなたの意思ではありません。

太陽もあなたの意思ではありません。


なぜ、あなたは不満を感じるのでしょうか。

なぜ、あなたは神に祈るのでしょうか。

すべてが自分の前にあることに気づかないのでしょうか。

自分が手を差し出すだけで手に入るのに。


どうして自分が手に入れる努力をしないのでしょうか。

だれもそれを妨げるものはいないのに。


あなたは祈る必要はないのです。

あなたは自分に忠実に生きるだけでいいのですから。


その自分とは、あなたの中にいる「本当の自分」であることを忘れないように。

他人の評価を気にしたり、求めたりする自分ではありません。

他人や物やお金に執着する自分でもありません。

感情に振り回され、もてあそばれている自分でもありません。

ただ、「本当の自分」なのです。


その本当の自分が望むなら、そうすればいいのです。

それは実現するでしょう。


あなたは、あまりにも自分自身を無力であると信じています。

あなたは、祈れば与えられると待っています。


あなたに必要なのは、あなたがどのような人間になりたいという信念なのです。

あなたにとって、どのような人生がふさわしいという信念なのです。

信念はかならず明確なヴィジョンをともないます。

それがないから、あなたはどうしていいのかわからないのです。


花は自分が咲くことが自分らしいと知っています。

太陽は照ることが自分らしいと知っています。

だから、そうしているのです。


しかしあなたはすでに知っているのです。

あなたがどうしたいのかを知っています。

あなたがどう生きればいいかを知っています。

「本当の自分」が知っているのです。


それなら、そうすればいいのです。

あなたの「本当の自分」はそうなるのを待っています。








四   すべては光
 

すべては光から始まりました。

すべては光でできています。

それを「大いなる光」と呼びます。

光の周波数が低くなれば電磁波になり、さらに低くなれば物質になります。

光はエネルギーであり、生命であり、情報であり、すべてなのです。


太陽は地球の大いなる光です。

太陽がなければ地球で生きることはできません。

光の恩恵はあまりにも大きくて、あなた方人間は気づいていません。


月は太陽の光を夜の地球へ届けてくれていますが、太陽と月が同じ大きさに見えます。

太陽が月の四百倍大きいのに、月の四百倍遠いからです。


あなた方人間もまた光です。

あなた自身の光に感謝し、あなたの光の周波数を高く維持しなければなりません。

周波数が高ければ気分は最高、健康で生きられます。

周波数が低くなれば気分は憂鬱になり、体はだるくて病気がちになるでしょう。


人間が発生して以来、百万年もの間夜明けとともに起き、日没とともに一日が終わりました。

体内時計はそうセットされています。

テレビの深夜放送が開始されて僅か数十年間の夜更かしの生活が身心のリズムを乱しています。

体内時計が変調をきたしていることが、あなたの光の周波数を高く維持できない原因です。


光にはすばらしいエネルギーがあり、身心に必要であるのに、直射日光が危険である

という情報に惑わされています。

太陽光線の恩恵と危険性を比較したらすぐに理解できるでしょう。

不安をあおることで不安が多い人間は大きな影響を受けます。

自らの光の周波数を維持し健康でいることさえ困難になります。


光は誰の上にも等しく与えられていますが、光の恩恵を受け取るか、否かは本人の

自由な選択に任されています。

文明による便利と快適という「まやかし」に夢中になっている人間は、光から遠ざかる

道を選んでいます。

光の中にある真実の情報を受け取ることができないから、悩み迷う人生を送るのでしょう。

光を求め、光に達する者だけが栄光を手にするでしょう。








五   シンプル イズ ビューティフル


シンプルなものは美しいですね。

およそこの世界にあるものはシンプルです。


空は限りなく広がっています。

海もどこまでも青く広がっています。

夜空の星も限りなくまたたいています。

パンパスの草原もどこまでも広がっています。

砂漠もまたどこまでも広がっています。


あきれるほど広大な空間があります。

その無限の広がりはシンプルな繰り返しでありながら、すばらしく美しい。


竹一本の美しさ。

その竹をたてに半分に割った内部のシンプルな美しさ。


砂漠や砂丘の砂に描かれた風紋の繰り返しの美しさ。

大海原に風が描く波の繰り返しの美しさ。

大空のキャンパスのうろこ雲がどこまでも続く美しさ。

大河のゆったりとした悠久の流れの美しさ。

浜辺へ打ち寄せる波の繰り返しの美しさ。

小川のせせらぎの絶え間ない繰り返し。

そのシンプルな繰り返しは見るものを決してあきさせません。

その繰り返しの中に身を置けば、ゆりかごに揺られているような安心感に包まれます。


あなたがたはそのような世界に身をおきながら、シンプルに生きることが難しいようです。

もっと力を抜いたらいかがですか。

もっと考えないで生きたらいかがですか。

海に浮かぶものは、すべて波の動きに逆らいません。

川を流れるものは、川の流れに逆らいません。

風になびく植物は、風に任せて揺れています。

もし逆らえば、木の枝はすぐに折れてしまうでしょう。

木の葉はちぎれてしまうでしょう。


あなたがあなたであることがシンプルなのです。

あなたはあなた以外ではなく、あなた以上でも以下でもありません。


いつの間にかあなたはあなた以外のものになろうとしていませんか。

あなた以上になろうと努力していませんか。

あなた以下になっていると過小評価していませんか。


あなたがあなたであることがシンプルです。

シンプルであることが最もらくであり、美しいのです。








六   神の愛


あなた方人間は大きな誤解をしています。

あなた方を創ったのは確かに私です。

ですからあなた方人間の親と言ってもいいでしょう。


もしあなたに子どもがいるなら、子どもがいて初めて親の気持ちが分かったでしょう。

子どもがいない時には親の気持ちは理解できなかったと思います。


そのように私はあなた方の親としてあなた方人間を見ています。

子どもが二~三歳であって転べば、すぐに助け起こすでしょう。

もし十二~十三歳だったらどうでしょう。

もし二二~二三歳だったらどうでしょう。

それでもあなたは助け起こすと思いますか。

私は起き上がるまで待ちましょう。


あなた方人間は「困ったときの神頼み」などという言葉を信じています。

困ったとき助けてくれるのが当然とはなんと自分勝手な考え方でしょう。

私はあなた方の親ですから、頼まれなくてもいつもあなた方を見守っています。

ですからあなた方が気づかなくても、いつも助け導いています。

もちろん天使たちにもお手伝いを頼んでいます。


しかし誤解をしないでください。

もしいま助けてしまったら、学びにならないと思うときは助けません。

もしいま助けてしまったら、いまの境遇から早く抜け出すことができないときも助けません。

毎日ゲームセンターで遊んでいる人に、お金を与え続けることはできません。

大酒飲みやギャンブルをしている人に、お金を与えることはできません。

体に悪いことをし続けて健康を損ない、医者に依存している人は助けません。

それが仕事であれ、誰かのためであれ、自分を大事にしないあなた方のことです。


あなた方人間が頼まなくても、いつも私はあなたとともにいます。

あなた方人間が自分に正しい生き方をしていれば、すべてはスムーズに行くでしょう。

でもあなた方人間は大きな誤解をしています。

自分自身よりも大切なものがあると思っていることです。

あなた方人間にとって、自分自身よりも大切なものなど存在するはずはありません。

自分を大切にできない人が、自分以外の人を大切にできるはずはありません。


もしあなたが自分自身よりも大切なものと評価したら、あなたはそれより価値が低くなります。

あなたの価値が低くなったら、あなたの周波数やエネルギーは低くなります。


周波数やエネルギーが低くなれば健康は損なわれ、不安と緊張が増大します。

それで誰かに、なにかにすがろうとします。これが依存です。


お金、仕事、資格、権力、地位、恋人、結婚や品物などなど。

依存するほど自らの周波数やエネルギーは更に低くなります。


そしてあなた方人間は神に祈ります。

「どうぞ神様、助けてください。」と。

私の耳には毎日毎日あなた方人間の救いを求める叫び声が聞こえてきます。


いま直ぐに救ったほうが私には楽です。

でもあなた方人間は、救われたらそこで学ばずに、次もきっと救ってくれと言うでしょう。


あなた方人間は私の創造物です。

創造神の創造物ですから、あなた方もまた創造神です。

いまのあなたはまさにあなたの創造物ではありませんか。


それならどうして私に依存する必要があるのですか。

あなた方には十分な力も叡智も備わっているのに。


ただあなた方人間は自分が無力だと誤解しているだけなのです。

あなたが自分自身でここへ来るまで、私はあなたを信じいつまでも待っています。








七   誤解


あなたはどうやら誤解しているらしい。

「困ったときの神頼み」などという言葉を信じているように見えます。


あなたの子どもが転んだとき、子どもが起きることができるなら自分で起きるまで

待つのではありませんか。


私はあなたが起きることができない幼児であれば、すぐにも助けるでしょう。

でも成人であるなら、また起きる能力があるなら、自分で起きるまで待ちましょう。

起こすより待つことの方に忍耐がいるのですが、あなたが自分で起きる勇気を出す

まで、いつまでも待ちましょう。


あなたが人生に失敗しても。

あなたがすべてを失っても。

あなたが病気になっても。

あなたがけがをしても。

あなたが愛する人と別れても。

あなたが愛する家族を失っても。


あなたがどのような状況になっても、私はあなたを信じるから待ちましょう。

あなたにそこから立ち上がる勇気があることを、知っているから待ちましょう。

あなたが大きく成長するためには、大きな試練が必要であることを知っているから

待ちましょう。


あなたが大きな花を咲かせるためには、すべてが必要で起きていることを、

いやあなた自身ががそれを起こしていることを知っているからこそ、

私はあなたを待っているのです。


いつになったら、あなたはそこから学び、起こしてしまった現実に、

「さようなら」を言えるのでしょう。


もし、あなたが学ぶ前に私があなたの悲鳴を聞いて助けてしまったら、

あなた自身が起こした現実は無駄になってしまいます。


あなたは自分が起こした現実について、あきれるほど簡単に忘れています。

自分が学ぶためにと思って起こした現実なのに。


もう一度思い出してごらんなさい。

あなたの人生という現実は、あなたが主役であり、監督であり、脚本家なのです。

あなたは自分でベストの人生を創造しているのです。

ですから、いつでも、どこでもストーリーや登場人物まで替えることも可能です。


さあ、それがわかったら私の手助けなどを求めないでください。

私は頼まれなくても、いつでもあなたを見守っています。








八   船出するわが子へ


いま船出する愛しいわが子よ、

よく船出をする勇気を持ったね。

港の中にいれば、沖の荒波や強風から守られ、仲間の助けも得られるのに。


仲間の船は仲良く岸壁に並んで、平和を楽しんでいます。

自分の船が大きいとか、美しいとか、エンジンが大きいとか、船足が速いとか・・・。

仲間の船と競い合っていますが、いまだに港から出たことはないのです。

そしてほとんどの船は、岸壁のもやい綱を解くこともしないで朽ち果てていきます。


船出する勇気あるわが子よ、

大きな希望を持ちなさい。

自分の輝く光を信じなさい。

自分が未来を創造することを信じなさい。

そして決していまに執着してはいけません。


青虫は蝶に変わります。

青虫には蝶の歓びはわかりません。

自由に光の中を飛翔する歓びはわかりません。

しかしさなぎの中で青虫が蝶に変わる苦しみも知りません。


船出する愛するわが子よ、

自分の魂に忠実であれ。

その導きに忠実であれ。

そうすればすべてがあなたに協力するはずです。


さあ、勇気をだして荒海へ乗り出そう。

潮と風がきっとあなたを目的地へ導いてくれるでしょう。








九  神様の創造


神様を選ぶのはあなただと言ったら驚くでしょうね。

神様は絶対的な存在であるから、神様がすべてを支配しているし、

人間は弱く不完全であるから、神様の前では無力であると思っています。


しかし本当はあなた方人間が神様を選んでいるのです。

いや人間が神様を創造しているのです。


そう言うとあなた方人間は「そんなばかな」ときっと思うでしょう。

神様が人間を創造したのであり、神様を人間が創造できるはずがないと。


あなたがそう思うのも無理はありません。

確かにあなた方人間を創造したのは神様です。

しかしあなたが毎日手を合わせ祈っている神様ではありません。


あなたが祈っている神様は、あなた方人間が創造した神様です。

人間が自分の都合のよい神様を創造したのです。


あなたは神様がなぜこんな残酷なことをするのかと疑問に思いませんでしたか?

神様にどれほど祈っても、どうして神様は聞き届けてくれないのかふしぎに思いま

せんでしたか?


何千年間も祈っているのに、どうして平和が実現しないのか?

何百万人ものストリートチルドレンがいて、毎日石ころのように死んでいくのに、

神様はなぜ手をさしのべてくれないのかと思いませんか?

同じ町に住む、同じ人間が権力と富を独占しているから住民が貧しいのに、

神様はなぜそれを放置しているのかと。


あなたの疑問はもっともです。

あなたの言うとおりの悲惨な現実が起きています。

あなたの指摘どおりの社会的な不正が行われています。


それでは神様は何をしているのかという疑問がおきてきて当然です。

こんなに不正が行われ、こんなに悲惨な現実があるのですから。


残念なことにあなた方は知らなかったのです。

あなたが信じている神様は、不正を行っている人々が創造した神様です。

その神様にあなたがいくら祈っても、あなたの祈りは届きません。

悲惨な現実はいつまでも変わらないでしょう。


そんなばかなとあなたは思うでしょう。

神様はだれにも公平であるはずなのにと。


そのとおりです。神様はだれにも公平です。

ですからこんな現実があるのです。


あなたがいま知りたいのは、悲惨な現実を変えることができる方法でしょう。

神様に祈っても変えられないのならどうしたらいいのだろうと。


ではお教えしましょう。

あなたが思っているように、人間は神様を創造できません。

しかしその神様はあなたが祈っている神様ではありません。


この宇宙を創造し、太陽も地球も月も創造した神様のことです。

海も山も大地も川も草原も創造した神様のことです。

魚も鳥も獣も人もそのすべてを創造した神様のことです。


この神様はあなた方が祈らなくても、豊な自然を与え生かしてくれています。

そんな豊な自然があるのに悲惨な現実が起こるのはあなた方人間の問題です。


あなた方人間が永い間に作り上げた考えが、現実を創造しています。

ですからあなた方の神様は、あなた方人間が創造したのです。

ですからあなた方がその考えに同調しなければ現実は変わるはずです。


あなた方を創造した神様は人間同士の争いを静観しています。

その争いの中からきっと真理を発見するはずだと信じているからです。

数千年間もの争いの果てに、神の子である人間は叡智に目覚めるだろうと。

神様はそのときが近づいていることを知っています。


悲惨な現実もまたあなた方が創造したものです。

こんな不公平な社会を容認しているのもあなた方です。

彼らの神様に祈っても、あなたがそれを容認しているから変わらないのです。


あなたは言われたことだけを信じ、命じられたことに忠実に生きています。

それでは自分の考えと行動はいつ開始するのでしょうか?


あなたが自分に目覚め、あなたが行動を始めなければ、現実はいつまでも変わらな

いのです。

つまり悲惨な現実を維持し長引かせ、犠牲者を多くしているのはあなた自身です。


あなたの真実が目覚めますように。

あなたに勇気が戻りますように。

あなたの愛があなたとすべてを包みますように。

すべてに神様の愛と祝福が注がれますように。








十    約束


昔、ある山の村に男が住んでいました。

田や畑を耕し、朝から晩までいつも一生懸命に働いていました。

村の鎮守様の社(やしろ)にも毎朝お参りを欠かしませんでした。


ある朝、夢に神様が現れて言いました。

「お前が山の頂上へ登ってくるまで待っているよ。」


夢から覚めた男は、神様がなぜこんなことを言ったのか、まったく意味がわかりませんでした。

不思議な夢を見たものだと思いました。


冬のある日、男は薪を採りに、深い山に入りました。

周りは深い雪が積もっています。

背に山のように薪を背負い、帰ろうとしたときです。

不気味な山鳴りが聞こえました。


振り返ると、後ろの大きな山が雪崩を起こしたのです。

男はあわてて、背負っていた薪を放り投げて逃げ出しました。

深い雪の中ですから、思うように足が進みません。

正面に崖が聳え立っています。

それを登る以外に助かる道はありません。

男は必死になって、崖を登りだしました。

雪崩はどんどん近づいてきます。

男の指は傷つき、爪は割れ血が滴ります。

でも、この崖を登らなければ助かりません。


崖を殆ど登ったときに、雪崩は崖にぶつかり、大きな雪の怒涛となって向きを変え、

轟音とともに沢を下りて行きました。


「助かった。」

男は、ほっとして少しの間、そこに留まりました。体の震えがとまりませんでした。

もう、殆ど登る力は残っていませんでしたが、最後の力をふりしぼって頂上へ登りました。


「やっときたね。」

声がする方を見上げると神様が切り株へ腰掛けていました。


「神様、危うく死んでしまうところだったんですよ。

 この崖を登るのに手を貸してくれてもいいでしょう。」

男は助かって安心したせいもあって、何もしてくれない神様に腹をたてて言いました。

「そうかね、私はおまえに山の頂上へ登ってくるまで待っていると夢の中で言ったはずだが。」

そう言って神様は消えてしまいました。


その時、男は神様が雪崩が自分を襲ったとき逃げられる崖を用意してくれたこと、

そして自分が頂上まで登って来るのを信頼して待っていてくれたことに気づきました。


無礼なことを言ってしまったことをお詫びし、神様が自分を助けてくれたことにこころから感謝しました。









十一   ジグソーパズル


男はもう長い間、道を求めていました。

道というのは道路ではなく、人の生き方のことです。また「老子」にいう道は宇宙真理のことです。


男は道を求めて永い間、旅をしていました。

いくつも山を越え、川を渡り、たくさんの町や村を通り過ぎてきました。

何人もの学者や宗教者に会いましたが、男が納得できる答えはありませんでした。


晩秋の星がきれいな夜、男は山の頂近くで寝ることにしました。

満天の輝く星が澄み切った空を埋め尽くし、とてもきれいです。


「あ~、あ~、あ~・・。」

男は大きな伸びをしました。


ふと「気がつくと、男は空高く浮かんでいました。

「これはどうしたことだ。 私になにが起こったのだ。」

男は驚きましたが、遥か地上には自分が寝ていました。

「私は死んでしまったのだろうか。」

そんな疑問をもったまま、男はさらに上空へ上っていきました。


上空にすばらしく輝く星が見えました。

その星に向かって行きました。


星と思ったのは光り輝く女神様でした。

まぶしくて、そのお顔は見えません。

光が大きくなり、光が男を包みました。


すばらしい安心感に包まれました。

ここにいられたら、もうなんにもいらないと思いました。


「あなたが知りたいのは、このことですね。」

男の頭の中に言葉が響きました。その言葉が終わらないうちに、大きな光が現れました。

その光は大きな大きな平面でした。

見渡すかぎり続く光の平面でした。

「これがあなたの知りたかったことです。」

女神様の声がしました。


男はその光をじっと見ました。

光の平面には無数の絵が描かれていました。

よく見ると、山も海も川もありました。

木も草も花もありました。

鳥も獣も魚もいました。


「これが地球だったのですね。」

「そうです。これが地球です。」

「人もいるのですか。」

「いますよ。」

男が見ると人が描かれていました。


「あれ。」

男は発見して驚きの声をあげました。

人の形をした板が平面から少し浮き上がっていました。


「人だけが浮き上がっていますが、どうしてでしょうか。」

「人は自分が自然の一部であることを受け入れていません。

 自分で拒否しているから、はまっていないのです。」

「このままの状態にしていたらどうなりますか。」


「この平面は大きなエネルギー体です。

 この平面から外れたら、エネルギーを補給できません。

 エネルギーが不足すれば健康でいられなくなります。」


「それはたいへんだ。 どうしたら、ちゃんとはまるようになるのでしょう。」

「ほかの生き物と同じように、すべてをそのまま受け入れたらいいのです。」

「すべてをそのまま受け入れるのですか。」

「そうです。あなた方は自分の考えに固執しています。

 人間だけが特別な存在と思い込んでいます。 
  
 人間以外に意識を持つものはいないと信じています。

 人間と他のものを区別し、差別しています。

 それにいつも恐れを持つものは人間だけです。

 それであるがままを受け入れられないのです。」


男はじっと地球の平面を見つめていました。

「宇宙も同じですよ。」

男が頭を上げると、そこには一層巨大な光る平面がありました。

その平面にたくさんの星雲や星がきらめいていました。


「そうか、すべてはジグソーパズルなんだ。

 あらゆるものがジグソ-パズルの一つとして存在しているんだ。

 そこに存在することが役割を果たすことなんだ。

 自分がそこに存在するだけでいいんだ。

 自分を特別な存在と考えたり、違うと思うことが間違いなんだ。

 ただ、自分が存在することだけに専念すればいいんだ。

 石や木の葉も存在することで役割を立派に果たしているんだ。」


男がそう思うと、心の奥から大きな感動が湧いてきました。

男はなにかわからないけど、ありがたくて泣きました。

生まれて初めて号泣しました。

暖かい涙が頬を濡らしました。


しばらく泣いて、落ち着いてきました。

男は気がついて目を覚ましました。

夜空には星がきらめいていました。

男はこれから故郷へ帰ろうと思いました。


自分がすべてと共に楽しく暮らすことが、自分の役割であると知ったからです。








十二   生命


すべてには生命があります。

動物にも植物にも生命があります。

実は、生物と思われていないものにも生命があります。

生命の形態が異なるだけです。


海にも山にも、水にも川にも、風にも雲にも、大地にも火にも、空にも地球にも、

月にも星にも、宇宙にも生命があります。


砂の一粒、木の葉一枚、水の一滴にも生命があります。

宇宙の創造主に創られたすべてはその子どもであり、すべてに生命があります。


生命あるすべてに意識があります。

つまり、すべては自分の意識で生きているのです。

人間の最大の間違いは、人間以外の意識を認めていないことです。

だから、人間以外のすべてを軽視し侮辱しています。

すべての生命をもらっていながら、なんの感謝もしていません。

感謝がないから、科学が発達しても平和も健康もありません。


ネイティブな民族は狩りや漁をするとき、神様と相手に必ず許しを乞いました。

大地に種を蒔くとき、自然のすべてと大地と種を祝福しました。

だからすべてが彼らに味方して、多くの実りがありました。

その彼らも「種の絶滅」により、いま宇宙へ帰って行きつつあります。


人間よ。

お前たちもまた、創造主の栄光です。

いまのままの存在でありながら、すでに祝福されているのです。

あるがままに生きるがいいのです。

なに一つ求めなくても、すべてに感謝することを忘れなければ、望むものは与えらるでしょう。








十三   老人


だれでも年をとります。

年をとればしわは増え、体力もなくなります。

それは自然の法則です。

そうして人は大地へ還っていきます。


しかし、老人には若いころにはないものがあります。

血気盛んなころは物事を落ち着いて考えることはできません。

老人には時間がゆったりと流れているから、感情やエネルギーに支配されません。

だから、ネイティブな民族は長老が指導しているのです。

彼らには豊かな経験と大自然からいただいた智慧があります。

これによって大自然と一体になって生きていくことができるのです。


老人を軽視すれば、自分が老人になったときに軽視されるのは当然です。

それは自分がその種を蒔いたのですから、それを刈ることになるだけです。


「老人」とか「年寄り」とか呼ぶことよりも、「智慧ある人」と呼ぶ方がふさわしいのです。


「智慧ある人」に定年制は不要です。定年制は資本主義の産物です。

「智慧ある人」は人間社会をリードしフォローする役割があります。

若い人たちは忙しいのですから、「智慧ある人」たちが地域で託児所を運営して

一時間交代で数人づつが担当すればいいのです。

また公務員の給与の合計が税金の半額にまでなっているのですから、元気な「智慧ある人」

たちが無休(ボランティア)の公務員になれば税金は下げられます。

地域の運営は「智慧ある人」たちの任せて、彼らの誇りを守らなければなりません。

「智慧ある人」たちがみんなの役に立つことが、彼らの誇りを守ることになるのです。







  十四  学び


なに不自由のない学びなどあるはずがありません。
なにも所有しないことが一番の学びです。
お金やモノなどすべてに恵まれていながら、学ぶことはできません。

人はすべてを与えられていることを幸せと勘違いしています。
それでは自分で幸せを手に入れようとはしないでしょう。

若くして両親を失う人もいますが、それもまた両親が生きて教えるよりも、居ない
ほうがこの子のためになるという親の愛の選択です。
その勇気ある選択に不平や不満を言っていたら、自分を生かすことはできません。

あなたがここにいる理由を考えてください。
何回もあなたが転生してきた理由を。
いままでの転生で、あなたは多くのことを学びました。
それなら、時代を追うごとに過去の学びを生かして、平和で愛に満ちた世界が実現
していなければなりません。
しかし現実の世界はますます破滅へ近づいているように見えます。

十六世紀 百六十万人、十七世紀 六百十万人、十八世紀 七百万人、十九世紀 
千九百四十万人、二十世紀 一億七百八十万人。
これは世界の戦死者数です。
二十世紀は十九世紀の五倍以上の戦死者数に激増しています。

この世界にあなたは再び生まれることを選択した理由はなんでしょうか。

ただぜいたくな生活をするためだけなら、あなたに生まれる理由はありません。

しかしあなたは、いつの間にかこの世界の常識に染まり、お金とモノという玩具に
夢中になってしまいました。
そしてあなたは今の生活を止めようとして様々なアクシデントを起こします。
病気やけが、離婚、倒産、リストラなどです。
それにより現在の生活を中止し、学びに入る決意をします。

それを起こしているのは、あなたの「本当の自分」です。
あなたはこの世界へ来た目的を思い出しましたか。







  十五  生命の継承


人は一人では生きられません。
人の役に立つ人になりましょう。
人に愛を与えれば、いつかその愛が帰ってくるから、人に愛を与えなければなりません。
そう人は思っています。

それも一理あるでしょう。
人が仲良く暮らすためには、お互いに愛し合うことも必要です。
母親は自分が食べなくとも、子どもに食物を与えます。
その行為は自己犠牲であり、尊いとされています。

しかし、母親は生命を生み育てる存在であり、自分の子どもは自分の単細胞の卵子
が受精して細胞分裂したものですから、子どもは母親そのものです。
母親は自分がいつか消えていき、子どもが生きていくことを知っています。
ですから、母親は自分よりも子どもの生命を守ります。

これはすべての生命に共通の行為です。
愛とも言えるし、「生命の再生の法則」とも言えます。

この世界では生命あるものは生命を産み育てることで自分の種を生かし続けます。
植物も動物もすべてが生命の継承に全力を挙げています。

もし可能なら、あなたも自分の生命を残していきなさい。
地球に生まれてきたものの義務ですから。







  十六  死と無力感


天使と神様が話していました。
そこへ下界から、一人の男がキョロキョロしながら上がって来ました。

男は天使を見つけると話かけました。
「ここは天国ですか?」
「そうですよ。」
「私はこうしてあなたと話していますが、私は生きているのでしょうか。」
「そうです。あなたは生きていますよ。」
「私は長い間病気でしたが、先ほど亡くなりました。明るい懐かしい感じのする光が   
 ここまで連れて来てくれました。ですから、私は死んだはずなのですが。」
「そうです。確かにあなたの肉体は死んだのです。
 しかし、ここにいるあなたは生きています。人は永遠の命を持っているのです。」
「そうですか。永遠の命という言葉の意味がわかりました。」

男は感慨深そうに言いました。
「私は今まで知りませんでした。
 人の肉体が死んでも、こちらの世界で生きているなんて。
 もし、知っていたら、病院に永く入院していなくても良かったのに。」

神様が男に言いました。
「男よ、殆どの人が死の向こうの世界を知らないのだ。
 でも、このとおり、ここに来て争いや悩みがない世界で暮らすのだよ。」
「神様、どうして私たちに本当のことを教えてくれなかったのですか。」
「本当のことを教えたよ。よく書物を読んでごらん。聖人と言われた人が書いたもの
 には真実が語られているよ。」

「私は死んだら最後の審判が始まる日まで、待たなければならない。
 また、教会の教えを守らなければ、煉獄や地獄へ行くと教えられました。」
「困ったことだね。そんなことを私が言うわけがないよ。
 煉獄や地獄へ落として、私になんの得があると言うのかね。
 誰かが言うことを聞かない子どもを脅すために、作った話ではないのかね。」

神様は続けて話されました。
「人は死を、どうにも避けられないことだと決めたことから間違いが始まったのだ
 よ。」
「でも、死は避けられないことでしょう。」
「いや、死とはべつの世界へ移動することなのだよ。
 事実お前もこのとおり生きているのではないかね。」
「はい、そのとおりです。私は今も生きています。」
「人は死を誤解したのだ。
 どんなに立派な人もいつかは死ぬ。
 つまり、どんなに人生で努力しても、いつかは死によってすべては無くなる。
 人生とは虚しいものであり、人は死に対して無力な存在なのだと決めたのだよ。」

男は神様の話を聞いて、自分自身の人生が無力であったことを痛感しました。
「神様、私は死を恐れ、死はすべての終わりと信じていました。
 死は今の幸せも、愛する家族も、人生もすべて奪い去って行くものでした。
 死から逃れるために、永遠の命を与えてくれるように祈り続けました。
 それは無駄なことだったのですね。」

神様は気の毒そうに言いました。
「人は、死が絶対的なことであると教えられ、それを固く信じている。
 死はあらゆる幸せや平和を奪い去り、悲しみに突き落とす。
 そう信じているから、それ以外の考えは生まれないのだ。
 だから人はこころの底で、人生のすべてを空しいと感じている。
 心から楽しみ、歓びと輝きに満ちた生き方ができないのだよ。」

男は今までの信念が自分の中で崩れていくのを感じていました。







  十七  見えないもの


あなたがたは見えるものと見えないものを区別しています。
実はその区別は無用です。

あなたがたの科学は見えないものを信じません。
しかし、科学の発達とともに宇宙は拡がり、また超微細な存在も認識されています。

あなたがたは自分の肉体に囚われ、他を認めることができません。
ですから神を信仰するといいながら、本心から信じてはいないように見えます。

なぜなら、神は見えないからです。
それで、神のことばと呼ばれる紙に書いたものを信じています。

しかし、紙が神であるはずがありません。
また、この肉体がある物質界の次元だけが存在するのでもありません。

あなたが生まれる前、そして亡くなって帰る世界があります。
それは遠い世界と思っていますが、実はこの世界と重なって存在しています。
ですから、意識がその世界に達すれば行き来は可能です。

見える光を可視光線と呼び、聞こえる音域を可聴音域と名づけています。。
それは見える光と聞こえる音であって、光と音のほんの一部に過ぎません。

あなたがたの傍らには、あなたがたを助けてくれる多くの存在がいますが、彼らは
あなたに見えない光の中にいます。その声も聞こえない音域なのです。
それに気づかないから、あなたは孤独になったり絶望したりします。

この宇宙に生きているもので、孤独な存在は存在しません。
なぜなら、すべてが大きなジグソーパズルであって、何者も不要ではありえないからです。
あなたも、木の葉も、砂の一粒、水の一滴までが役割を果たしています。
それの役割を「存在」といいます。
あなたは「存在」するだけで、完全に役割を果たしています。

見えるものはあなたの波長に近いだけです。見えないものは波長が異なるだけです。
そして、自分の意識はその波長を変えることができます。

それができれば、どの世界にも同時に存在することが可能になるのです。







  十八  あなたの花


あなたはまじめに生きています。
毎日一生懸命生きています。
だれにもやさしく、だれにも愛されています。
だからあなたは幸せです。

あなたは時々、憂鬱になります。
あなたの健康は優れません。
頭痛、腰痛や体のあちこちの痛みに悩んでいます。
不眠や動悸に苦しんでいます。

幸せなのに、なぜこんなに苦しいのでしょう。
家族にも友人にも愛されているのに。

あなたはみんなを愛しています。
あなたはみんなの愛を欲しいから、みんなを愛しているのです。

だれもがコップに一杯の愛を持っています。
それを自分以外の人にあげれば、自分の分はなくなります。
他人の花は咲きますが、あなたの花は枯れてしまうでしょう。

あなたは他人を愛せば、その愛がいつか帰ってくると信じています。

では、その愛はいつ帰ってくるのでしょう。
今日ですか。 明日ですか。 明後日ですか。 一週間後ですか。一ヶ月後ですか。 
一年後ですか。 十年後ですか。 百年後ですか。

あなたはそれまで愛の渇きに耐えられるのでしょうか。
あなたの頭痛、腰痛や体の痛みの原因は、自分への愛が足りないからです。
この状態をいつまで続けるつもりでいるのですか。

あなたが相手を愛することは自由ですが、それは自己犠牲ではないのでしょうか。
自己犠牲は自己満足ではないのでしょうか。

自分の肉体とハートという子どもがありながら、自分の子どもに飲み物をあげないで、他人にあげているのではないのでしょうか。
自分の子どもがどれほど喉の渇きに苦しんでいても、その声を無視しているのではないのでしょうか。
あなたの肉体の痛みや憂鬱はそれを訴えているのです。

あなたは他の人の愛がほしいと渇望し、愛の乾きに苦しんでいます。
それならあなたの手にあるコップ一杯の愛を、自分に与えればいいのではありませんか。
相手に与えた水を返してもらうまで待っていたら、あなたは枯れてしまうでしょう。

あなたが幸せになりたければ、まず自分を愛せばいいでしょう。
あなた自身に限りない愛を注げばいいでしょう。

あなたという花が大きくみごとに咲けば、あなたの周りには人が集まるでしょう。
あなたの花を賞賛し、その花を楽しむでしょう。
花はそうして他の人を愛するのです。

あなたは自分が花であることを忘れていたのです。
あなたは自分の花を咲かすことを忘れていたのです。
あなたの花が見事に咲けば、最高の人生になるでしょう。







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